★アンドレ 高校3 男★

2016年06月07日

正直、僕や僕のまわりの人たちにとっての東日本大震災は5年たった今「過去のこと」として 捉えられています。
当時僕は小学生。あの頃はただ地震、津波が家を壊す、流すという「目に見える物理的災害」 =「被災する」という単純な考えしか無かったのが事実です。
しかし17歳になり、あの頃よりは広い視野を持てるようになった今、記憶の奥にあった東日 本大震災、さらにその子どもたちにスポットを当てたこの本に17歳という絶好の時期で出会い、 考えることが出来て凄く良かったです。
また紹介してくださり感謝しています。

 

全て読みましたが、この感想文では第三部に絞って書きます。

 

ここではハルちゃん、アキちゃんという僕より一つ年下の女の子たちとクラスメートが登場し ますが、まず一番初めに持った感想は「この二人の女の子たちは凄くしっかりしているな」と いうことです!

 

当時の僕なんて遊ぶことと食べることしか考えてませんでしたから(笑)
しかしこれも被災したことが原因と考えるならば、少し悲しい気もします。

 

この二人のクラスでは震災を境にクラスでいじめが起きました。
小学生の僕が感じていた「被災する」とは違う「被災する」。
つまり、震災後の「精神的な被災」の影響が表面化したものの一つにいじめがあるのだと思 います。
いじめはいじめですが、一括でいじめと言うのは違うと作者の宮田美恵子さんが言っていた ように、 そのいじめが震災の影響で起きていることを子どもたち自身も気づいていました。

 

そこでハルちゃんはあくまでも「いじめ」ではなく「八つ当たり」という言葉に置き換えて いました。
ハルちゃんがクラスの状況を見抜きかつ、クラスメートと苦しみを分けあっていることに感 動しました。

 

この本で学んだことを一言で言うと、「苦しみを共有する大切さ」です。
このクラスでは後にいじめは無くなります。
その根底には共感があると作者も言っていました。
人が辛いことを分かろうとする。
これは東北に住んでいない僕たちに言えることです。
同じ値の苦しみ、痛みは共有できなくとも、苦しみを知ろうとすること。
想いを理解しようとすることが復興への前進に繋がると僕は思いました。
まだ復興していないところもあり、これから次いつ大地震が起こるか分かりませんが、上のこ とを実行、行動ができるような大人になりたいです!

 

長々と稚拙な文章を失礼しました(笑)
まだ書き足りないぐらいですが(笑)
とてもいい本でした!!

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